香水瓶展「Les Parfums Japonais(レ・パルファム・ジャポネ)香りの意匠、100年の歩み 」

日本のフレグランスの歩みから資生堂を外すわけにはいきません。
資生堂では、香水瓶展「Les Parfums Japonais(レ・パルファム・ジャポネ)-香りの意匠、100年の歩み- 」を2016年11月よりスタート。資生堂銀座ビルでは先行して9月26日(月)より展覧会を開催しています。資生堂ギャラリーと資生堂パーラービル(東京銀座資生堂ビル)では11月2日(水)、SHISEIDO THE GINZAでは11月17日(木)から展示が開始されます。いずれも入場無料なので銀座に寄ったときは押さえておきたいイベントです。

MdNニュース

資生堂

ルイヴィトンからフレグランスコレクション Les Parfums Louis Vuitton

ルイヴィトンからフレグランスコレクション発売です。
ヴィトンのパフューマー ジャック・キャバリエ氏が創り上げた香りのシリーズ。
7種類の新作フレグランスを2016年9月に発売。
Rose des Vents(ローズ・デ・ヴァン)、Turbulences(タービュランス)、Dans la Peau(ダン・ラ・ポー)、Apogée(アポジェ)、Contre Moi(コントロモワ)、Matière Noire(マティエール・ノワール)、Mille Feux(ミルフー)の7種類

ジャック・キャバリエ氏については、香料会社フィルメニッヒから、2012年にルイヴィトンの専属パフューマーに就任しました。

ルイヴィトンのサイトでフレグランスの紹介、キャバリエ氏の紹介映像がありますので、ご紹介します。

最近は、パフューマーを置くメーカーが増えてきています。
それぞれメーカーの主張を打ち出し、差別化しているように見えます。

ルイヴィトンサイト
フレグランス・コレクション
ジャック・キャヴァリエ氏プロモーション映像

now smell this サイト
キャバリエ氏作品(now smell this)

ナチュラルだけを使ったフレグランスを調香している方に朗報!

 夏のチャレンジ! あなたの調香技術を試してみませんか?
 公益社団法人 日本アロマ環境協会が、「富山」をテーマにした香りを全国から募集中です。
 普段、精油を使って香りを調香している方はこの機会にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
 テーマに沿って香りを創る醍醐味は、普段好きな香りを創るのとは違った楽しみがあります。入賞者は2017年2月に「会員のつどい アロマフェスタ2017in東京」で表彰されるようです。
 自分の実力を外部の人に評価してもらえる機会は、そう多くはありません。
 この機会にぜひチャレンジしてみましょう。
 募集期間は7月22日〜8月12日まで
 すでに募集期間は始まっていますが、まだ間に合います。

詳しくは、以下の記事とサイトから確認してみてください。

【募集告知】「富山」の香りを全国から募集「AEAJイメージフレグランスコンテスト2016」開催  時事通信社

AEAJイメージフレグランスコンテスト2016 オフィシャルサイト

IFFとISIPCA 香料会社と学校は、仲がよいと何がいいのか

こんにちは。今回は、業界ニュースをお届けします。

大手香料会社、IFF アイエフエフ(International Flavors & Fragrances Inc.)が、フランスのフレグランススクール、ISIPCA イジプカ(Institut Supérieur International du Parfum de la Cosmétique et de l’Aromatique)と提携したようです。

IFF AND ISIPCA FORM INDUSTRY-FIRST PARTNERSHIP FOR WORLD-CLASS PERFUMERY SCHOOL

127年の歴史のあるIFF。IFFには、ISIPCA出身のパフューマーも多く在籍しています。

世界の香料会社で働くISIPCA出身のパフューマーは多く、卒業生は世界中で活躍しています。そして、その存在価値は世界で認められています。ISIPCA出身の日本人パフューマーも世界各国で活躍しています。

ISIPCAは1970年にゲランのジャン・ジャック・ゲラン氏(Jean-Jacques Guerlain)が設立し、以来
多くのパフューマーを育て、輩出しています。

IFFとISIPCAが提携と聞いて、すでに卒業生がIFF働いているので違和感はありません。
今回の提携によりカリキュラム内容についても、関係を強めるのではないかと思います。

パフューマーになりたい。そう思う方はたくさんいると聞きます。

では、パフューマーになるにはどうすればいいか。

日本には学ぶ学校が、多くありません。

このISIPCAに入学してみるのも一つの手だと思います。
しかし、学校である限り、費用がかかります。場所がフランスなので現地滞在の費用もかかります。
何より、世界中から人が集まるので、そのなかで学ぶ、それなりの覚悟が必要です。

ISIPCAを卒業しても、パフューマーになれるかわかりません。
実際に別の仕事に就いている人がたくさんいます。
それ以外にエヴァリュエイターやマーケティングの職に就く方も多いと聞きます。
学ぶ場所であり、就職斡旋所ではないと言うことではないでしょうか。

ここで学び、自分の実力を高め、認められた人が、パフューマーになれる。
スポーツの世界と似ているような気がします。いい成績を残した選手が一流になる。
そんな世界。

これからは、日本国内にとどまるだけでなく、パフューマーと言う仕事は、どこの国でも活躍できる方を求めているような気がします。
まずは、最低でも英語を理解できるようにする。仕事に必要な最低限の必須語学力です。

それプラス、働く現地の言葉を習得。
これは必須ではないのですが、海外で働く日本人パフューマーによると、仕事をうまくすすめるにあたっては、あった方がいいスキルだそうです。実際に英語で仕事を進めるのと、流暢でなくとも現地語ですすめるのでは、コミュニケーションの壁は低くなるそうです。
相手の懐に入る事が必要なのですね。

これから、パフューマーをめざす方は、ぜひ、世界にも目を向けてみてください。

ISIPCAでは、3年のフルタイムコース卒業で、インターンとして香料会社で働くチャンスがあるようです。その後、うまくいけば採用となるかもしれません。
3年コース

若いときにチャレンジしていたら、どうなっていただろうと考えてしまいます。
悩んでいるくらいなら、チャレンジする。今はそう思います。(今さらですが・・・)

フレグランスから話題は離れてしまいましたが、フレグランスを創る人、会社、学校の話を取り上げました。

各社website
IFF
ISIPCA

フィルメニッヒ 天然香料 Firmenich Naturals Together 

 「アロマテラピー」という言葉は様々なシーンで使用されるようになりました。
 アロマテラピーと言う言葉は聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。

 アロマテラピーとは、1920年にフランスのルネ=モーリス・ガットフォセが、つくりだした言葉です。
 ガットフォセが研究室で実験中に手にやけどを負い、薄めていないラベンダー精油に浸したところ、治りが早かったそうです。
 その治癒力に着眼し、研究を重ね、科学論文で「アロマテラピー」という言葉をはじめて使用し、1928年に「アロマテラピー」という本を出版しました。

 アロマテラピー、フレグランスに使う精油、エッセンシャルオイルなどを天然香料と一般的に呼びます。
 そして、どのようにつくられているかご存じですか?
 調香師もすでに使える状態のものは知っていると思います。その原料となる、樹木、草、花などは、身近に感じないものもあります。
 遠くの地でつくられるものもあります。

 ローズ、ジャスミンなどはどんな植物であるかは知っていても、コパイバ、ベチバー、知っていますか?
 名前は知っているバニラ。どのようにつくられるか知っていますか?

 フィルメニッヒという香料会社の Firmenich Naturals Togetherというビデオが、シリーズでありましたのでご紹介します。
 7つの章に分かれて紹介されています。
 一章 コパイバ、二章 ジャスミン、三章 ローズ センチフォーリア、四章 パチュリ、五章 ベチバー、六章 バニラ、 最終章 クリエイション&イノベーション となっています。

 各章、見応えのある映像とフィルメニッヒ社のパフューマーがコメントしています。とても興味深い映像です。
 香りもビジュアルでコメントがあると、説得力がありますね。
 天然香料に対して思いをはせる、そんな言葉が似合う作品です。
 
 最終章は、同社の取り組みについてのプロモーションっぽさを感じます。
 しかし、とてもプロフェッショナルな印象で、パフューマーが議論しているところなどは、「こんなカット使っていいの?」と感じてしまうほど、現場の臨場感が伝わってきます。
 最終章には、超がつく有名パフューマーが、出演しています。それも同社のさりげないすごさを醸しだしています。
 現地に行ってみたいなと思ってしまったのは私だけでしょうか?
 オファーがあれば、いや、なくても、現地に行ってみたいなと思ってしまいました。
 
 「さすがは、フィルメニッヒ!世界大手の香料会社ですね」と言いたくなる内容でした。

Chapter1 copaiba
Chapter2 Jasmine
Chapter3 Rose Centifolia
Chapter4 Patchouli
Chapter5 Vetiver
Chapter6 Vanilla
Final Chapter Creation & Innovation

 天然香料サンプルを香料試験紙(ムエット)につける時は、サンプル瓶の中のオイルに直接つけるのではなく、フタについているものをつけるようにと教わったことがあります。
 それだけ天然香料は貴重で、収穫、製造、それに関わる人の事を考えると雑に扱えない。天然香料をリスペクトする姿勢に共感したことが記憶に残っています。

 瓶に入って販売されている状態しか目にしたことのない方には、どうやってできるのかを知っていただけたら高価な価格の理由と貴重さがわかるのではないかと思います。

映像も映画のようなクオリティーで素晴らしいです。
ぜひ一度ご覧ください。

直接フレグランスと関係ない、裏側の話題が多くて申し訳ありません。