「アロマテラピー」という言葉は様々なシーンで使用されるようになりました。
アロマテラピーと言う言葉は聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
アロマテラピーとは、1920年にフランスのルネ=モーリス・ガットフォセが、つくりだした言葉です。
ガットフォセが研究室で実験中に手にやけどを負い、薄めていないラベンダー精油に浸したところ、治りが早かったそうです。
その治癒力に着眼し、研究を重ね、科学論文で「アロマテラピー」という言葉をはじめて使用し、1928年に「アロマテラピー」という本を出版しました。
アロマテラピー、フレグランスに使う精油、エッセンシャルオイルなどを天然香料と一般的に呼びます。
そして、どのようにつくられているかご存じですか?
調香師もすでに使える状態のものは知っていると思います。その原料となる、樹木、草、花などは、身近に感じないものもあります。
遠くの地でつくられるものもあります。
ローズ、ジャスミンなどはどんな植物であるかは知っていても、コパイバ、ベチバー、知っていますか?
名前は知っているバニラ。どのようにつくられるか知っていますか?
フィルメニッヒという香料会社の Firmenich Naturals Togetherというビデオが、シリーズでありましたのでご紹介します。
7つの章に分かれて紹介されています。
一章 コパイバ、二章 ジャスミン、三章 ローズ センチフォーリア、四章 パチュリ、五章 ベチバー、六章 バニラ、 最終章 クリエイション&イノベーション となっています。
各章、見応えのある映像とフィルメニッヒ社のパフューマーがコメントしています。とても興味深い映像です。
香りもビジュアルでコメントがあると、説得力がありますね。
天然香料に対して思いをはせる、そんな言葉が似合う作品です。
最終章は、同社の取り組みについてのプロモーションっぽさを感じます。
しかし、とてもプロフェッショナルな印象で、パフューマーが議論しているところなどは、「こんなカット使っていいの?」と感じてしまうほど、現場の臨場感が伝わってきます。
最終章には、超がつく有名パフューマーが、出演しています。それも同社のさりげないすごさを醸しだしています。
現地に行ってみたいなと思ってしまったのは私だけでしょうか?
オファーがあれば、いや、なくても、現地に行ってみたいなと思ってしまいました。
「さすがは、フィルメニッヒ!世界大手の香料会社ですね」と言いたくなる内容でした。
Chapter1 copaiba
Chapter2 Jasmine
Chapter3 Rose Centifolia
Chapter4 Patchouli
Chapter5 Vetiver
Chapter6 Vanilla
Final Chapter Creation & Innovation
天然香料サンプルを香料試験紙(ムエット)につける時は、サンプル瓶の中のオイルに直接つけるのではなく、フタについているものをつけるようにと教わったことがあります。
それだけ天然香料は貴重で、収穫、製造、それに関わる人の事を考えると雑に扱えない。天然香料をリスペクトする姿勢に共感したことが記憶に残っています。
瓶に入って販売されている状態しか目にしたことのない方には、どうやってできるのかを知っていただけたら高価な価格の理由と貴重さがわかるのではないかと思います。
映像も映画のようなクオリティーで素晴らしいです。
ぜひ一度ご覧ください。
直接フレグランスと関係ない、裏側の話題が多くて申し訳ありません。